別姓Q&A

Q1 結婚したら女性が氏を変わるって日本の法律で決まっているの?
A1 いいえ。戦前の民法では、結婚したら妻が夫の氏を称する、と定められていましたが、今の民法では、夫か妻かどちらかの氏を称する、ことになっています。つまり、どちらを選んでもいいのです。じゃんけんで決めてもいいのです。ただ、どちらを選んでもいいということは、どちらかを選ばなくてはならない、ということです。生まれた時に親から受け継いだ氏名を大切にしたい気持ちは、男性だけでなく女性にもあります。だから男性も女性も氏を変えたくない場合、結婚できないことになり、困っている人が増えています。

Q2 私の知り合いで、結婚で男性側が名字を変えた夫婦がいるんですが、それってつまり男性が婿養子になったってことですよね?
A2 いいえ。(婿)養子になった可能性はありますが、必ずしも「結婚で男性側が名字を変わる=婿養子」ではありません。女性が結婚して名字を変えても、男性の家の養子(養女)になったわけではありません。それと同じく、結婚して男性が女性の名字を選ぶことと、養子になるのとは別の話です。

Q3 夫婦同氏は日本古来の伝統なの?
A2 いいえ。夫婦の氏が統一されるようになったのは明治31年(1898年)の明治民法で家制度が確立してからです。ここで妻は夫の氏を称すると決められました。
それ以前を振り返ってみますと、例えば北条政子(平安〜鎌倉時代)は結婚しても北条政子です。江戸時代には、そもそも庶民に氏はありませんでしたし、氏を名乗る武家などでは、婦人は結婚しても生家の氏を名乗っていました。その後、明治8年(1875年)に庶民も氏を名乗るように強制されましたが、明治9年(1876年)の太政官布告では、(婦女は)結婚しても結婚前の氏を名乗るべきである、と言われています。これは男女平等というより、むしろ男性に比べて女性の身分が低かったことの現れと言われています。しかし理由はともかく、明治初期、夫婦別姓が公認されていたのです。
社会的背景が異なる時代の話を現代に適用することはふさわしくないでしょうが、少なくとも夫婦同氏が日本古来の伝統と言えないことは明らかです。
くり返しますが、夫婦の氏が強制的に統一されるようになったのは明治の後半、家制度が確立してからのことなので、古来の伝統とは言えません。
「個人の尊厳と別姓訴訟」二宮周平を参考にさせていただきました。)