はじめに

自分の姓(氏)を変えるって、どんな気分ですか。嬉しいですか?悲しいですか?それとも、何とも思いませんか?
例えば、結婚で改姓するのはどうですか?それ以外の理由ならどうですか?

結婚で姓を変えたい人がいます。その一方、自分の姓を変えたくない人もいます。私もその一人ですが、生まれた時からの姓に愛着を感じています。

小学生の頃から「結婚しても姓を変わりたくない」と思っていました。でも周囲から共感を得られず、次第にその気持ちを言葉にしないようになりました。
私は自分に言い聞かせました。「結婚して改姓したらいずれ私も相手の姓に慣れるでしょう。だってみんながそう出来ているんだもの。きっと私にだって出来るわ。新しい姓に慣れる努力もせずに諦めてはいけない。」・・・そして結婚、改姓し10年以上が経ちました。けれど、やっぱり馴染めません。「ほかの女性達ができていることが、なぜ私にはできないの?」私一人、宇宙人になった気分でした。

でも、ある時気づいたんです。私のしたいこと(改姓しないこと)って男性なら普通にしていることなんじゃない?って。それからは自分の気持ちを周囲に語れるようになりました。伝統や文化を大切に思う人がいるように、受け継がれた姓を大切に思う人がいます。名前という大切なものを消えないように守っていきたい気持ちがあります。男だから女だからではありません。収入の大小は関係ありません。人間ですもの、当然です。

今の日本の法律では結婚すると「夫または妻の氏を称する。(民法750条)」つまり、どちらか選んで夫婦の氏としなくてはいけません。どちらを選んでもいい・・・のですが、どちらかを選ばなければいけない・・・とも言えます。そして96%の夫婦が夫の氏を選んでいます。

(ここから立命館大学の二宮周平氏の言葉*をお借りしますが)圧倒的多数の夫婦が夫の氏を選んでいるわけです。妻は夫婦の氏として自分の氏を選択してもらおうとしても、当然パートナーの男性、男性の親、自分の親、親族、会社の人、近所の人、ありとあらゆる人に説明しないといけない。そうしないと「あ、婿養子ですか?」みたいなことを言われるわけです。そういうことを避けたいと思うと、そうとう丁寧に説明しないといけない。結果として、しんどくなる。もういいわ、もうどうにでもするわ・・・。

(引き続き二宮氏の言葉*を参照させていただきますが)どちらの氏を選んでもいい、という一見中立的なルールが現実には女性に不利に働いています。だから国連女性差別撤廃委員会で女性差別だと言われました。夫婦同氏は日本古来の伝統文化ではなく、明治期以降につくられたものです。作られたものだったら、改めることも可能です。一方の性に不利益に働くルールが中立的ではなく、差別的なものだと考えるなら、差別的でないルールがあれば、これに変える必要があります。これが選択的夫婦別氏制度です。(引用終わり)

選択的夫婦別姓を望む人は少数派。・・・そう、これは少数派の問題なのかもしれません。でも、「少数派でも楽に生きられる社会」を作ることは社会全体のためにも大事じゃないかな、と思います。姓の問題に限らず、いろんな少数派のみなさん!一度きりの人生、悔いの無いよう、自分らしく胸を張って生きたいですね。

このブログには、結婚改姓を強制されない社会するために、私たちができそうなことをいくつか挙げてみました。一人ひとりの力は小さいです。でも、私たちが何もしなければ何も変わりません。小さいけれど力を合わせると、それは大きな力になります。一人で悩んでいるのはもったいないです。生きやすい社会になるために、あなたも一緒に手伝ってください。あなたは一人じゃないです。これからは一緒に頑張りましょうね。

注* 立命館大学法学部教授の二宮周平氏の講演録(2013年6月23日富山県民共生センター)を参照させていただきました。講演録は「別姓訴訟を支える会・富山」にて1部300円で頒布されています。5部以上は送料無料です。サンプル(抜粋)は以下のとおりです。

別姓訴訟を支える会・富山
email: besseitoyama@gmail.com

講演録のサンプル(抜粋)・・・クリックで拡大